資産運用は年金の運用方法を真似しよう
日本の将来は暗く少子高齢化、出生率の低下により現役世代が減少して年金受給者が増加しております。私達20・30代の人達が年金受給年齢になる頃には貰えないという噂もありますね。
普段サラリーマンの給料から会社が厚生年金の保険料を控除しているのでその後どういう風になっているのか考える機会は少ないと思います。国民から集められた年金はGPIF(年金積立金管理運用行政独立法人)という機関が運用しています。
【GPIFの運用方法】
GPIFは「長期的な観点から安全かつ効率的な運用」を行うため、各資産を組み合わせた資産構成割合を「基本ポートフォリオ」として定めています。具体的には、「安全かつ効率的な運用」を行う観点から、以下のとおり複数の資産を組み合わせて運用を行うこととしています。
長期的な運用においては、短期的な市場の動向により資産構成割合を変更するよりも、基本となる資産構成割合を決めて長期間維持していく方が、効率的で良い結果をもたらすことが知られています。
年金財政との整合性や長期的な積立金の下方リスクを最小化することに留意にした上で、リスク水準を国内債券による市場運用のリスクと同程度に抑えつつ実質的な運用利回り1.1%(名目運用利回り3.2%)が確保されるよう次表の基本ポートフォリオを策定しました。
GPIFの運用方法は長期分散積み立てと投資の王道を突き進んでいます。私達サラリーマンが真似しても全く問題ない運用方法であると言えますね。
個人的には国内債券と国内株式の比率を少なくして外国株式と外国債券比率を高くして欲しいと思っていますが、下落率を少なくして実質利回り(2%インフレ調整後)を1.1%の目標ですから仕方ないです。
ちょっとした値下がりでメディアが「何億円の年金が無くなりました」と下らないニュースを流しますし、かなり低リスクで運用しているのが分かります。
【現状の運用実績】
ガチガチの安全運用のGPIFですが現在は相場も良く運用実績も上々な様子です。直近の運用実績は年率3.18%の収益率です。累積収益額は+66兆640億円となっています。66兆640億円の内、利子や配当収入は31兆8,639億円となっていて累積収益額の48%が配当金などになります。
現在は株式市場が好調ですから含み益も乗っていて非の打ちどころはないですが市場が暴落すれば含み損を抱えるかもしれません。しかし収益の約半分が配当金ですからインカムゲイン中心の投資が見て取れます。
長期目線でみれば配当金を貰いながら含み損がなくなるまで保有しておけばいいだけですし、仮に銘柄の一部が倒産しても十分な数に分散投資していますから被害は軽微です。こんなに身近な所で投資のお手本があるのですから真似すれば安定した資産形成が出来ること間違いなしです。